2013 9Sep.

元気とおいしさをくれるひまわり

ブルガリアの夏に、郊外に出かけると必ず目に飛び込んでくるひまわり畑。往年の映画や昭和の歌謡曲の一節がぱっと思い浮かぶ美しい風景です。青い真夏の空にこれほど映える花はありません。一面に咲く大きくて美しい花が風に揺れると黄色い波のようです。そしてかわいい笑顔のような花の周りをミツバチたちがせっせと飛び回っています。

例えば、ブルガリアの家庭で使われる食用油は、ほとんどひまわりの種子から作られた油です。スーパーの売り場にはひまわりのイラストが描かれたボトルがたくさん並んでいます。

さらには、種のスナックもブルガリア人には大人気です。リスやインコのエサと思われるかもしれませんが、とても体に良いそうです。外の黒い皮のまま塩煎りしてあり、みんな前歯で器用にプチップチッと割って食べています。手持ち無沙汰なときや口さみしいとき、例えばバス停で待っているときやテレビを見ているときに食べている人たちがたくさんいます。さらに最近では塩分を気にする人のために煎っていない生のものや、皮を取ってあるものも売られています。シリアルに混ぜて、ひまわりの蜂蜜をかけてヨーグルトと一緒にいただくのもおすすめです。

ソフィアの忙しい日常を離れるときに、必ず通る高速道路や主要な幹線道路、線路沿いに広がっているひまわり畑が、お出かけでウキウキな私に笑顔を振りまいてくれているようです。日本人の私にも、太陽の方をまっすぐに見つめて咲くひまわりは、見るたび、食べるたびに元気をくれる花なのです。


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