201402Feb.

寒い夜にはメハナで

窓も凍る本格的な冬になると外に出るのも少し億劫になってしまいますが、こんな季節に行きたくなる、近所のちょっとした、日本でいうところの居酒屋のような、大衆食堂のような「メハナ」というものがブルガリアにはあります。最近ではレストランやピッツェリアなどと名前を変えて若者向けにしているところも多くなっていますが、伝統的な「メハナ」スタイルのお店も味があっていいんですよ。お昼からランチメニューを提供しているところも多いのですが、ここはやはり寒い晩に雪を踏みしめながら訪ねたいところです。

中に暖かい暖炉やペチカ(薪ストーブ)があり、寒い日に赤々と火が燃えているのを見ると心が和みます。席に着いたらまずは飲み物から注文します。ラキア(ブドウなどの果実から作られるアルコール度の高い蒸留酒)が定番でしょう。チェーサーには、これまたブルガリアの定番のヨーグルトドリンク「アイリャン」を一緒にオーダーします。おつまみのことをブルガリア語で「メゼ」と言いますが、これにはチーズやサラミの盛り合わせ、レバーや牛タンのオイル煮、さらに具沢山のサラダがおすすめです。そしてラキアでおなかを温め、つまみを食べながらブルガリア伝統料理のメインディッシュを待ちます。

一昔前、特に冬には流しのミュージシャンや歌手がやってきてフォークロア音楽で盛り上がる、ということもありましたが、このところの経済危機で最近はめっきり見なくなりました。お客が結婚式や誕生会などで貸し切ってパーティーをするときには今でも楽団が来たりするそうですが、そのときは他のお客は入れないことが多いので、ちょっと残念。

暖かくて落ち着いていて、誰かとじっくりしっとり語り合うのにもってこいのメハナはとても居心地がよく、つい長居してしまいます。メハナで晩を過ごすのは楽しいひと時です。おいしい食事とお酒を楽しんでも帰りのお会計は信じられないほどお財布にやさしい、日本人の私にはそう思えてしまいます。

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