2017 3Mar.

ブルガリア女性の美の秘訣?~ボザ

どの国にも「定番の朝食」と言えるメニューがありますね。ブルガリアの場合は、パイのような「バーニッツァ」と「ボザ」という飲み物でしょう。

ボザは麦からつくられる発酵飲料で、周辺の国でも飲まれています。麦を発酵させたものなのでよく「ビール」と言われるのですが、ブルガリアのボザにはアルコールは入っておらず、日本の何かに例えるとしたら、ちょうど甘酒のようなもの、と言えば分かりやすいかもしれません。同じ発酵食品で最もメジャーなヨーグルトと違い、ボザは甘い飲み物なので料理の材料として使われるのは見たことがありません。数十年前までは家庭でボザを作っていたようですが、今ではほとんどが売られているものを買ってくるようです。無添加・無加糖と表示されたものや、砂糖を加えたもの、サイズも200mlから2Lまでいろいろなボトルがスーパーや食料品店の冷蔵ケースに並べられ売られています。カフェなどでは「ナリブナ・ボザ」と注文するとグラスに注いで1杯出してくれます。

ソフィア近郊にラドミルという町があるのですが、ここはボザの生産地として有名で、街の中心部には「ボザの像」があります。どんな像かというと、ボザそのものではなく、ボザを売っているおじさんの像なんですけどね。

このボザ、栄養価が高く整腸作用もあります。それに独特のとろみから腹持ちもよく、食欲がない時や体の調子が悪い時も、これさえ飲めばそこまで体をこわさずに済むような気がします。とても優しい甘さの飲み物で、小さな子供にも安心して飲ませることができます。ブルガリアでは乳離れする前の赤ちゃんにも、このボザとヨーグルトを与えるお母さんたちがいます。さらに、科学的に実証されたわけではないのですが、昔から「ボザを飲むとグラマラスなスタイルになる」と言われています。そういえば確かにブルガリアは美人で胸のふくよかな人が多いです。もしかしたら、ボザが彼女たちの美容と健康維持の秘訣だからなのかもしれません。


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