2012 12Dec.

ブルガリアの中の日本

「コンニチハ!ワカリマスカ?」タクシーに乗るとよく運転手さんが片言の日本語でこう話しかけてきます。ドラマ「将軍」に出てくる有名な台詞だそうで、このドラマを見たことがないと言うと信じられないとよく言われます。アメリカで制作された日本の時代劇でブルガリアでも放送されていたそうです。

ブルガリアに来た当初は、日本食レストランは少なく、お寿司を食べられるのもごく限られた場所だけ、という印象でしたが、ここ数年で寿司レストランも急増し、今では回転寿司も見られるようになりました。スーパーで簡単に寿司セットも購入出来ます。看板も大きく掲げられ、時にはおかしな日本語で宣伝されたりもしています。

スーパーではパッケージに「睡眠」と漢字が表示されたヨーグルトを見たこともありますし、家の近所で日の丸のハチマキをした柿の種のイラストが描かれた車を見たこともあります(柿の種を販売している会社の車なのでしょう)。

武道に関しては、合気道や空手は勿論の事、刀道の道場まであります。生まれて初めて道場と呼ばれる場所へ足を運んだのは、地方都市シューメンに住んでいた時のことでした。友達の息子さんが合気道を習っているとのことで練習を見学させてもらったのです。皆が「センパイ」と呼んで慕っているコーチが、皆の動きに合わせて日本語で「1、2、3...」とカウントするのですが、15を過ぎた頃から怪しくなり結局17辺りから再び11に戻ってカウントしていました!

面白い体験がもう一つあります。かつて知人の一人が日本製のエアコンを中古で購入しました。リモコンが全て日本語なのでボタンの説明をして欲しいと頼まれ、リモコンを見てびっくり。なんと日本の実家のエアコンと全く同じリモコンだったのです。遠く離れたブルガリアで、まさか実家と同じ懐かしいリモコンを見るとは思いもしませんでした。

ブルガリアの中で垣間見られる日本。これからますます近い存在になっていって欲しいと願っています。


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