2021 3Mar.

ブルガリアに根付くさまざまな日本語

日本の伝統食である寿司は、「Sushi」として世界中で使われている言葉ですが、意外にもブルガリアでも日本語由来の言葉を多く見かけます。例えば「しいたけ」、「大根」、「梨」「煎茶」などは日本の食べ物の名前が、そのまま使われています。リンゴの種類の一つとして、「ふじ」もスーパーで見つけることができます。「豆腐(тофу・tofu)」はブルガリア語で書かれて売られていますが、日本の豆腐よりも固く、味も全然違います。私はみそ汁や鍋に入れて食べていますが、ブルガリア人はサラダに入れて食べる人が多いようです。また生活用品に「指圧(Шиацу・shiatsu)」があります。これは、ある有名なマッサージ機の名前として名付けられています。

一番ブルガリア人に密着している言葉は、「ジャパンキ(дажанки・japanki)」です。(この単語はなぜか英語のJapanを使った言葉です)ブルガリア人は日本を「ヤポニャ(Япония・Yaponiya)」と呼びますが、「ジャパンキ」とは、ビーチサンダルを指します。日本の下駄や草履の形が由来です。余談ですが、隣の国のギリシャではなぜか、日本語の別れのあいさつ「サヨナラ」が、ビーチサンダルを指す言葉になっています。

本屋さんでは、日本の本がブルガリア語に翻訳されているものをたびたび見かけます。美容や暮らしに関する本が、日本から定期的に入ってきます。「日本の~」と題された日本人以外の著者も見つけることがあります。日本に関係する本の中で、ブルガリアで一番有名な本は、1975年に出版された『Shogun』(ジェームズ・クラベル著)です。古い本ですが、高齢の方から、「わかります」「わかりません」「はい」「いいえ」など簡単な日本語を本当に通じるのかと聞かれることがあります。これは、共産主義時代のテレビのチャンネルの自由がなかった頃に、この『Shogun』のドラマが放映されていたことも影響しているそうです。


  • ブルガリアで売られている品種の一つ「ふじ」

  • ブルガリアのТофу「豆腐」。固くて、日本の豆腐とは味が違う。

  • 本屋で売られている日本に関係する本

  • ピーナッツを衣でくるんで味付けしたワサビ味のお菓子

  • 左がキリル文字でСенча「せんちゃ」と書かれいてる。右は、Зелен чай(green tea, 緑茶)。「せんちゃ」のほうが少し高い。

  • ブルガリア人の中で、有名な本「Shogun」。

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