ヨーグルトでめぐる世界の食卓

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多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理と母国の食文化、乳製品についてお聞きします!

くるみ入りヨーグルトバナナブレッド

第43回目はアルメニア共和国。コーカサス地方の南西部に位置する国で、北にジョージア(旧グルジア)、南にイラン、西はトルコで東にアゼルバイジャンとそれぞれ隣接しています。今回は、首都エレバン出身のアンナさんに、ヨーグルトを使った家庭料理を教わりました。

今回の案内人

アルメニア共和国
アンナさん [Ms. Anna]
都内のインターナショナルスクール勤務

旅行やダンスが趣味です。最近は、テニスも楽しんでいます。

来日したきっかけを教えてください。

日本企業の仕事で東京に3カ月滞在することになり、治安の良さや日本の伝統文化、自然が大好きになりました。その後、日本の大学で経済を学ぼうと決意し、東京国際大学で修士課程、立教大学の大学院で博士課程をとりました。卒業後は、海外留学を希望する人を対象としたインターナショナルスクールで英語教師をした後、現在はその学校の副校長をしています。

アルメニアの食文化を教えてください。

アルメニアの国土のほとんどは、標高1000〜3000メートルの高地にあります。年間を通じて雨は少なく、空気が乾燥しています。アルメニア人の主食はパン。例えば、薄焼きの「ラヴァシュ」は、地面に設置された大きな窯の側面で伸ばし、平たく焼いたパン。街中で売っています。肉やチーズなど様々な具材を挟んで食べます。
※ラヴァシュは2014年にユネスコの世界無形文化遺産に登録されました。

アルメニアの主要な乳製品について教えてください。

牛乳やチーズなど、乳製品はアルメニア人の食事に欠かせません。ヨーグルトもよく料理に使います。ヨーグルトは紀元前、アルメニアの高地が発祥、という説もあるんですよ。

アルメニアでは、ヨーグルトはどのように食べられていますか?

料理にたくさん使うため、プレーンヨーグルトは家庭で作ることが多いですね。例えばヨーグルトを使ったスープ、「スパス」。冬はあたたかく、夏は冷やして季節問わず食卓に登場します。スーパーでは、脂肪分の多い濃厚なヨーグルトや脂肪分の少ないローファットヨーグルト、フルーツなどの各種フレーバーがあります。アルメニアではプレーンヨーグルトを「マツーン」、味の付いたヨーグルトを「ヨーグルト」と分けて呼びます。

今回ご紹介していただく「タタボラギ」について教えてください。

アルメニアの家庭の夕食に登場する、伝統的な料理です。マカロニや平たい板状のラザニアのようなパスタを茹で、ヨーグルトをベースにしたソースをかけます。

「タタボラギ」の作り方

材料(3~4人分)

  • 明治ブルガリアヨーグルト
    LB81プレーン

    400g

  • 400ml

  • ローリエ

    6枚

  • ラザニア用のパスタ
    (マカロニでも代用可)

    400g

  • 小さじ4

  • にんにく

    20g

  • バター

    100g

  • ハーブミックス

    お好みの量

  • step.1

    ポットに水を入れ、沸騰させる。

  • step.2

    フライパンに、ローリエ、ラザニア用のパスタ、塩(小さじ2)、1を入れ、フタをして火にかける。

  • step.3

    2が沸騰したら一度フタを開け、パスタを混ぜる。再びフタをして、水がなくなるまでパスタを煮る。

  • step.4

    にんにくをすりおろす。

  • step.5

    4にヨーグルト、塩(小さじ2)を入れ、混ぜる。

  • step.6

    バターを600Wの電子レンジで2分ほど溶けるまで加熱する。

  • step.7

    3と5を混ぜ合わせ、6をかける。

  • step.8

    7に、お好みでハーブミックスをかけ完成。

タタボラギの感想

タタボラギ

すり下ろしたにんにくは、塩気のあるヨーグルトソースによく合います。平たいパスタにソースがよくからみ、とてもおいしくいただきました。ヨーグルトをたっぷり使うことができるため、健康を気にしている方にぴったりの料理です。
(by記者)

アンナさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!

#43

アルメニア共和国 Armenia
首都:エレバン / 通貨:Dram(ドラム) / 言語:アルメニア語