多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第113回目は、前回に引き続きベトナム社会主義共和国です。ベトナム南部の都市・ホーチミン出身のタオさんに、蒸し暑い夏にぴったりのヨーグルトアイスを教わりました。
最近の趣味は家庭菜園。トマトやパクチーなど、ベランダや室内で育てられる野菜やハーブなどを育てて楽しんでいます。
確かにベトナム、特にホーチミンの食文化にはフランス統治時代の影響が色濃く残っていて、パン(バインミー)やコーヒー文化などにその名残が見られます。でも、乳製品の消費については酪農王国のフランスほどではなく、文化的にも異なります。東南アジアのほかの多くの国々と同様に、ベトナムも乳製品を日常的によく食べるという伝統はありませんでした。
現在はスーパーでも手に入りますが、値段は全体的に高いですね。その中でも、人気の乳製品はコンデンスミルク(練乳)です。コーヒーやデザートによく使用されます。ベトナムは一年中暑い国ですので、冷蔵庫が普及していなかった昔は常温保存できるコンデンスミルク(練乳)が重宝されたという背景があります。
「ヌクマム」はベトナム料理に欠かせない調味料で、カタクチイワシなどの小魚を塩漬けにして発酵させて作る魚醤(ぎょしょう)です。タイのナンプラーに比べて塩分が低く、サラダのドレッシングなどにも使われます。発酵エビのペーストは「マムトム」と呼ばれ、スープなどに使われます。
「スアチュア」を冷凍庫で固まらせて作るアイスです。スアチュアとは、ベトナム風ヨーグルトのことで、ベトナムでは、小さな袋に入れて凍らせたスアチュアがよく屋台で売られています。子どもはもちろんのこと、ヘルシーなアイスを好む大人にも人気です。今回は食べやすいように小瓶で作りました。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
25g
練乳
45g
牛乳
120g
沸騰させたお湯
35g
40℃前後のぬるま湯
適量
スアチュア(ベトナム風ヨーグルト)を作る。ボウルに練乳と牛乳を入れ、沸騰させたお湯を加えて練乳が溶けるまでよく混ぜる。
1にヨーグルトを加えて静かに混ぜ、完全に混ざったら、こし器でこす。
2をふた付きの耐熱容器に注ぎ、大きめの鍋かボウルに並べる。耐熱容器の高さの7分位までぬるま湯(40℃前後)を注き、鍋またはボウルの上にふたをかぶせ、7~8時間ほど常温で寝かせる。
3にとろみが出てきたらスアチュアの出来上がり。これを冷凍庫に入れ、凍らせたらフローズンヨーグルトの完成。
※冷凍すると中身が膨張して瓶(耐熱容器)が割れることがあります。中に入れる量は8割ほどにし、凍ったら早めにお召し上がりください。
小瓶のまま凍らせて、手軽に食べることができるヨーグルトアイスレシピです。シャリシャリした食感で、ヨーグルトの爽やかさが口いっぱいに広がります。夏休みにお子様と一緒に作っても楽しい思い出になりますよ。
(by記者)
タオさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!