多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第114回目は、モロッコ王国。アフリカ大陸の北西部に位置する国です。地中海や大西洋と面し、北東にアルジェリア、南に西サハラと接しています。今月はマラケシュ出身のマリカさんに、ヨーグルトを使ったモロッコ料理を教わりました。
孫たちと遊んだり、夫と一緒にワインを飲みながら映画を観たりする時間がとても好きです。
私はモロッコで小児科の看護師をしていました。そのとき、海外青年協力隊として日本からやってきた男性と知り合い、のちに結婚しました。日本に暮らして、早いもので40年以上になりますね。
マラケシュは年間を通して温暖な気候で、夏は暑く冬は場所によって寒く、雪も降ります。モロッコはアラブ人とベルベル人が大半を占め、食文化は土着のベルベル、7世紀に中東から持ち込まれたアラブのほか、スペインのアンダルシア、そしてその他ヨーロッパの食文化が混ざり合っています。主食はパンで、クスクスはイスラム教の安息日である金曜日に食べることが多いです。「タジン」と呼ばれる陶器の鍋で煮込んだ料理や、「ハリラ」という豆のスープが有名です。
マラケシュでは「タンジーヤ」もよく知られています。テラコッタの壺に肉や香辛料を詰めて、長時間煮込む郷土料理です。公衆浴場に壺を預け、火元の灰の中に入れて数時間加熱してもらいます。スパイスと肉のうま味が口の中で広がり、とろけるような食感です。
「ライビ」や「ルブン」という乳製品がポピュラーです。「ライビ」はミルクとヨーグルトの中間のようなドリンクで、ザクロやイチゴ、マンゴー、アップルなどの味があります。「ルブン」はモロッコで古くから親しまれている乳製品で、独特の風味と酸味があります。どちらも普段の食事やおやつとして、そのまま飲むだけでなく、料理に混ぜたり、フルーツを加えて食べたりと、さまざまな方法で楽しまれています。
「ブリック」はモロッコ発祥の揚げ春巻きのような料理で、スパイスで風味付けされています。中の具材は挽き肉、玉ねぎ、ゆで卵などが一般的で、クミンやパプリカ、ジンジャーなどのスパイスが使われます。お祝い事など特別な日の食事、屋台でも親しまれています。一般的にはチーズを入れますが、プレーンヨーグルトをしっかり水切りすると、モロッコのチーズの味に似ていたので、アレンジしてみました!
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
100g
ピーマン(赤・黄)
各1個
長ねぎの青い部分
1本分
にんじん
1本
ズッキーニ
1本
春雨
少々
オリーブオイル
大さじ3
塩
少々
こしょう
少々
パプリカパウダー
少々
クリームチーズ
50g
春巻きの皮
10枚
片栗粉
大さじ1
水
大さじ1
ヨーグルトをガーゼで包んでザルに入れ、一晩水切りしておく。
ピーマンと長ねぎは1cm幅の角切り、にんじんとズッキーニはせん切りにする。春雨はお湯に付けて柔らかくしてから短く切り、水気を切っておく。
フライパンにオリーブオイル大さじ2を入れ、2のピーマンと長ねぎをしっかり炒める。しんなりしてきたら、にんじんとズッキーニを加えて炒める。
3に2の春雨を加えて炒める。塩、こしょう、パプリカパウダーを入れて混ぜ合わせたら火を止め、クリームチーズを加えて混ぜる。バットなどに移し、1の水切りヨーグルトを加えて混ぜ合わせたら粗熱を取る。
4を春巻きの皮で包む。片栗粉を水で溶いでおく。春巻きの皮に4をのせ、具が飛び出さないように皮の左右と内側に水溶き片栗粉を塗りながら折り込み、くるくると棒状に包んでいく。
天板にクッキングシートを敷き、5を並べてオリーブオイル大さじ1を塗り、220℃に予熱したオーブンで15分ほど焼いて出来上がり!
パリパリサクサクとした食感で、中は濃厚でクリーミー。パンやご飯のおかずとして、午後のおやつに、お酒のおつまみに…と、幅広いシーンで楽しめます。
(by記者)
マリカさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!