多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第111回目は前回に引き続きロシア連邦。ユーラシア大陸の北半分を占める、国土面積世界一を誇る国です。ロシア南部、アストラハン出身のユーリアさんに、ヨーグルトを使った料理を教えていただきました。
ロシアの文芸雑誌で小説を執筆しています。最近、私の中編小説が国際文学賞「ロシア賞」の候補に選ばれました。現在、明治時代を舞台にした日本風のミステリー小説の執筆に取り組んでおり、日本での出版を目指しています!
プレーンヨーグルトはもちろんのこと、飲むヨーグルトの一種である「リャジェンカ」などが有名です。これはカラメル色まで煮詰めた牛乳に、サワークリームなどを加えて発酵させた飲み物で、ヘルシーな間食として人気が高いです。また、ロシアのカッテージチーズと言われる「トヴァローク」、そしてロシアのサワークリームと言われる「スメタナ」、そのまま食べるほか、焼き菓子やソースを作るときに加えることが多いです。
例えば、キャベツを発酵させた「ザワークラウト」、きゅうりやりんごの漬物などがよく食べられています。りんごの漬物はあまり日本では見かけないかもしれませんが、ロシアではよく塩漬けや酢漬けにします。野菜や果物の発酵食品は、冬場にビタミン類を補給するための伝統的な保存食です。
私はロシア南部のアストラハン州出身ですが、アストラハン州はカスピ海を挟んでコーカサス地域に隣接しています。グリルドサーモンに添えたソースは、コーカサス地域の伝統的なヨーグルトに似た乳製品「マツォーニ」や「スメタナ」を使って作るソースをもとにしています。ソースは、じゃがいもやグリル野菜、フレッシュサラダともよく合います。家庭での食事のほか、お祝いの席にもどうぞ。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
250g
パセリとディル合わせて
20g
コリアンダー
20g
にんにく
1/2片
塩
適量
黒こしょう
適量
鮭の切り身(厚切り)
500~600g
オリーブオイル
大さじ1と1/2
レモン
1個
にんにく
2~3片
塩
適量
黒こしょう
適量
パプリカパウダー
小さじ2/3
※お好みで
ディルまたはパセリ
ひとつかみ
※お好みで
パセリ、ディル、コリアンダーを細かく刻む。にんにくは皮をむき、みじん切りにするか、ガーリックプレスで潰す(にんにくは細かく刻むほど、ソースの風味が増す)。
ボウルにヨーグルトと1を入れて混ぜる。塩と黒こしょうで味を調えたら、冷蔵庫で15~20分ほどおいて香りをなじませてヨーグルトソースの完成。レモン汁(分量外)を少し加えるとさらに風味豊かに。
鮭を水で洗い、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取る。骨が残っている場合は、ピンセットなどで取り除く。 小さなボウルにオリーブオイル、レモン半個分の絞り汁、みじん切りにしたにんにく、塩、黒こしょう、お好みでパプリカパウダーを入れ、混ぜ合わせてマリネ液を作る。残り半分のレモンは、薄切りにしておく。
鮭の両面にマリネ液をしっかり塗り込む。クッキングシートまたはアルミホイルを敷いた天板に鮭を並べ、切っておいたレモンをのせる。お好みで、刻んだディルまたはパセリを散らす。室温で15~20分ほどおいて味をなじませる。
220℃に予熱したオーブンに4を入れ、10~12分ほど焼く(焼き時間は切り身の厚さによって調整。オーブンにグリルまたは上火機能がある場合は設定する)。焼き上がったら、冷蔵庫で冷やしたヨーグルトソースを添えて完成! ※余ったディルやラディッシュなどを彩りで添えてもきれい(分量外)
自分は鮭が好きで甘鮭や塩鮭をよく食べますが、焼いた鮭に、ヨーグルトソースがこんなにも合うとは驚きました。ソースにはにんにくとハーブが効いており、鮭のおいしさをグンと引き出しています。これは魚料理のレパートリーの一つに加えたいと思います。皆さまもぜひお試しください。
(by記者)
ユーリアさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!